遠友だより
第144号 2009年9月21日
3年自由作文
平和の尊さを思う
中矢 真弓さん
毎年、この時期になると必ず思い出すことがあります。それは戦時中の1945年7月中旬に、石狩市厚田区で体験した米軍による空襲です。当時私は小学4年生でした。
快晴の暑い日でしたが、突然サイレンが鳴り、米国の艦載機グラマンが襲ってきたのです。私達兄弟姉妹は自宅近くにある防空壕に避難しました。グラマンは港の近くにいた日本の艦船に向かって急降下して、機銃掃射を浴びせたそうです。米軍機は数十分で沖合の上空へ去りましたが、犠牲者が出たのでは、と大人たちが話していたのを覚えています。
私達家族は1キロ位離れた山小屋に疎開し、それから1ヶ月ほどで終戦となりましたが、国のために幾多の尊い生命が失われたことでしょう。
私達の学校も全焼して勉強もできなくなり、家族が生きるために必死でした。
暗い防空壕からはい出て大人の肩越しに見た、すさまじい戦闘の光景と夏空に響く乾いた銃声、急降下するグラマンのエンジン音を思い出しては、平和の尊さに感謝しています。
* * *
詩二編
山川 允子さん
「おどけた妖精」
心の内にすむ妖精
私の約束を守ってくれたら
あなたの願い かなえてあげる
ひとつ ひとを大切にする心
ひとつ 思い続ける心
ひとつ それをなしとげようとする心
そのすべてをやりとげたなら
あなたの願いをかなえてあげる
さあ!次は君のばんだよ
「青空」
深い海 自由に泳ぎ回る魚
木の葉の緑 あざやか
花が咲きほこり
鳥達が 飛び回る
そのすべてを包みこむ大空
春の日ざしがまぶしい日々よ
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