北海道新聞文化賞受賞
第73回北海道新聞文化賞を受賞しました
札幌遠友塾自主夜間中学は、第73回北海道新聞文化賞に社会部門で選ばれました。
多くの方よりお祝いの言葉を頂いております。
これまで支えて頂だいた皆様、学ばれた受講生の皆様に心よりお礼申し上げます。
▲2019年10月3日の記事(クリックで拡大)
贈呈式
2019年11月6日、第73回北海道新聞社文化賞「社会部門:社会的弱者に寄り添い30年、学ぶ楽しさを伝える」の贈呈式が札幌グランドホテルにて行われました。
札幌遠友塾からは遠藤知恵子代表、工藤慶一元代表をはじめとした9名が出席しまし た。北海道新聞社代表取締役社長の広瀬兼三様より、表彰状、記念のホワイトブロンズ 像「意心帰(安田侃氏制作」、そして副賞の100万円が贈呈されました。
遠藤代表が「今回の受賞は、学びの機会を得られなかった人々が、広く知られること になった」等の喜びとお礼の言葉を述べました。
改めまして、これまでご支援、ご協力頂きました多くの皆様方、受講生の皆様方に深 く感謝申し上げます。
第73回(2019年度)北海道新聞文化賞を受賞して
札幌遠友塾自主夜間中学
代表 遠藤 知恵子
この度北海道新聞社より第73回(2019年度)北海道新聞文化賞を受賞することとなりました。これまでの札幌遠友塾の活動に対する文化賞と言うことで、早速有り難くお受けする旨ご返事させていただき、11月6日には札幌グランドホテルにて贈呈式に出席してまいりました。私共関係者一同大きな喜びとともに、大変光栄に存じております。
札幌遠友塾は、学びを求める人々に機会を提供しようと活動してまいりました。これまでに関わってきたスタッフ2,000人余り、卒業生も400人をこえます。
義務教育制度が整っているといわれる日本では、識字率100%と言われた時期もありました。しかし、日常生活に必要な学びの機会を得られず、生活に困難を抱えている方々が多くおられるのも事実です。
私たちの「札幌遠友塾」は、最初は読書会からスタート、学びの機会を得られず、学びを求める人々が多い社会の状況を見かねて始めた活動です。戦前、新渡戸稲造は、学びの機会の得られない働く青少年のために「遠友夜学校」を創設しました。「学問より実行、全ての人に慈愛をもって」との理念のもと、ボランティア精神に貫かれた学校でした。残念ながら50年間続いたその学校も終戦前年廃校となっています。その理念を受け継ぎたいと、読書会自体「遠友」の名称を使っていたと言うことです。1990年に活動を始めて来年は30周年となります。
2016年12月に制定された「教育機会確保法」(正式には「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」)が成立以来、国は各都道府県、政令指定都市に少なくとも一校の夜間中学の設置を推進しています。北海道においてもこの9月札幌市に2022年に公立夜間中学を設置する方針を明言いたしました。大変うれしく思います。この朗報は、学びを求める人々すべてに届く必要があります。今回の北海道新聞文化賞受賞によって、より多くの方々にその情報が伝わったのではないかと期待しております。
ただ、毎日開講される公立夜間中学校に通うには困難も伴います。週に一度だから通えるという方々もおられ、自主夜間中学の役割はまだまだなくならないと思っています。
詳しくは札幌遠友塾自主夜間中学のホームページをご覧いただきたいと思いますが、学びを求める方どなたにも開かれた場を心がけておりますので、いつでもお声をかけてください。
遠友塾設立の経緯等については下記に掲載しています。よろしければあわせてご覧ください。
「遠友塾の設立について」のページへ