「学校教室の試行使用」で授業を行いました
札幌市教育委員会より提案された「夏休み期間の学校教室の試行使用」により、札幌遠友塾は向陵中学校、資生館小学校の2校で授業を行いました。
向陵中学校は、2008年7月30日(水)、8月6日(水)の二日間、午後6時から9時までの使用でした。資生館小学校は、2008年8月18日(月)の一日、午後1時から3時までの使用でした。
向陵中学校での授業
■ 7月30日(水)
- 1年生:英語・数学、出席者11名
- 2年生:数学・理科、出席者18名
- 3年生:英語・数学、出席者16名
- じっくりクラス:社会・数学、出席者8名
■ 8月6日(水)
- 1年生:国語・社会、出席者16名
- 2年生:社会・英語、出席者15名
- 3年生:国語・社会、出席者11名
- じっくりクラス:国語・英語、出席者7名
向陵中学校での教室試行使用は、授業開始のチャイムで始まりました。向陵中学校の先生方のご配慮で、時間に合わせてチャイムを鳴らしてくださったのです。思わず受講生から拍手が起こりました。
いつもと違う雰囲気の中、受講生は気持ちも高まっていたようで、積極的に質問も飛び交い、授業には熱がこもりました。
休み時間は、「隣の教室から声が聞こえるのがいいね」「黒板はやっぱり見やすいね」「どんな子が勉強しているんだろうね」などの声が聞こえてきました。
自分達が教室を使用できた嬉しさとともに、ここで行われている授業を想像したり、中学生の気持ちを想像したり、ちょっとだけ時間と場所を共有できたような思いが残ったようです。
昔を懐かしむ人も、始めて学校の門をくぐった人も、それぞれの思いを胸に教室をあとにしました。
向陵中学校では、私たちが教室を使用するのに先立ち、一年生全生徒を対象に、北海道新聞の記事『夏休み中、学校を 札幌市教委自主夜間中学に提案』(7月1日)と、NHKテレビ番組「生活ほっとモーニング(4月8日放送)/もう一度学びたい」を教材に、道徳の授業を行ってくださいました。(NHK様にご連絡すみです。)
そして、向陵中学校から、授業内で、「VTR『もう一度学びたい』を見て、思ったことや考えたことなど感想を書きましょう」というテーマで生徒さん達が書いた感想文をいただきました。
私たちは、その感想文を受講生に読み上げて紹介しました。受講生からは生徒たちの率直な気持ちに感謝の拍手がわき起こりました。
いただいた感想文の中からいくつかを『夜間中学生交流の場』で紹介していますので、ぜひご覧ください。(感想文を掲載することについては、向陵中学校から許可をいただいております。)
また、番組に出演した伊藤フサ子さんが、向陵中学校の皆さんにお礼の手紙を書きました。その内容と、札幌遠友塾の受講生から、向陵中学校を使わせていただいたお礼の言葉も掲載していますので、あわせてご覧ください。
資生館小学校での授業
■ 8月18日(月)
- 1年生:出席者12名
- 2年生:出席者17名
- 3年生:出席者7名
- じっくりクラス:出席者3名
以上の受講生が、各クラスに分かれ、これまでの授業で解らないからないところを補習しました。
資生館小学校では、ランチルームを使用させていただきました。
お昼時ということもあり、まずみんなで楽しく食事をし、ランチルームの雰囲気を満喫してから補習授業に移りました。
それぞれわからない部分を持ち寄り、スタッフにマンツーマンで聞いたり、受講生同士で助け合うなど、普段できない授業をさせて頂きました。みんな真剣ではありますが、常に笑いがこぼれていました。
広い場所で全学年が一緒に授業をするのは始めての事でしたが、非常に楽しい雰囲気の中、時間はあっという間に過ぎました。
学校にはエレベータがあり、車イスの受講生も、最近足元があやしいスタッフ(?)も大助かりでした。1階にはミニ児童会館や子育て支援総合センターもあり、新しい学校のスタイルを体感できた一日でもありました。
今回の試行では、受講生もスタッフも、沢山の豊かな気持ちを持ち帰る事ができました。
このような場を設けて下さった、札幌市教育委員会の皆様、各校長先生はじめ学校関係者の皆様には大変感謝致しております。本当にありがとうございました。