2年生国語、加藤多一さんの特別授業
紹介者:守田恵美子(2年生スタッフ)さん
11月17日(水)におこなった2年生国語の時間に、長沼町にお住まいの童話作家、加藤多一(76歳)さんが見学にこられ、授業にも加わっていただきました。
というのも、2年生は加藤さんの作品「ホシコ」を読むという授業をしていたからです。それに先立ち加藤さんに、「教材として『ホシコ』を使わせてほしい」とお願いしたところ「大歓迎です」と快諾してくださいました。そしてさらに「その授業を僕も見に行くよ」とおっしゃったのです。その申し出に驚くやら恐縮するやら、ではあったのですが、作者と直接お話する機会はそうないことなので、受講生から質問を受けながら「ホシコ」にまつわるお話をうかがうことにしました。
授業は初めに、受講生と一緒に作品に登場する人物の役割などを考えました。そこから、いよいよ加藤さんの授業です。開口一番、おっしゃったのは「素晴らしい授業でしたね」というお褒めの言葉でした。さらに「これは先生がいいんじゃないね。生徒のみなさんがいいからこんなに良い授業になっているんだね」と続きます。受講生のみんなは少しくすぐったそうに笑っています。
さらに続けて、「こんな素晴らしい作品を書いた人は誰だろうね」という言葉で、教室中は大爆笑です。一瞬にして受講生の心をとらえた加藤さんの印象を、その一人は「ああいう人柄だから、『ホシコ』のような作品ができるんだね」と評してくれました。
戦争の本質として「人殺し」や「差別」があるという加藤さんの作品に込めた思い、そこから発する言葉に触発されたように、受講生も自分の戦争体験や作品中の人物に向けた思いを語りました。
今回の限られた時間の授業で、作者と直接お話をしながら、いつもとは少し違う緊張感のあふれた貴重な学習の機会を持てたことを、受講生ともども感謝しております。
▲加藤多一さんの授業(2年国語)
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