全国夜間中学校研究大会
第57回 全国夜間中学校研究大会参加報告
2013年度
全国夜間中学校研究大会に参加して
札幌遠友塾受講生3年 中村由紀子
この度、第59回全国夜間中学研究大会に参加させていただきました。奈良は古の都といわれるように落ち着いた趣のある町で、言葉のイントネーションも優しく、気持ちが柔らぐ思いでした。12月6日、天理市文化センター会場に着いた時、大勢の役員スタッフ塾生の方々が、皆さん一生懸命運営されることに、頑張っておられました。
最初は、北海道自主夜間中学からの発信から始まり、東京、広島、兵庫と進み、特に大坂の夜間中学生の発表は、生徒がほとんど中国、朝鮮、韓国、フィリピン等、入国或は帰国者であり、その子女です。しかし日本で生まれても親は外国人か、外国で長く生活していた為、日本語を話すことが出来ない人達が多く、言葉の事もあり行政を始め、回りの心ない人々に、いじめ虐待等受け、学校に入学しても途中で不登校になり、色々な書類の書き入れや子供の学校に提出する書類も他の人々にお願いして書いてもらう等、たどたどしい言葉で話す人達の話に、知らず知らず涙が流れていました。
北海道には公立の夜間中学は、いまだありません。見学に行った奈良春日夜間中学は公立です。校舎も有りエレベーターも付いていました。私が見学させてもらって教室は、ネパール人が2人、通訳が一人と先生、ほとんど、マンツーマンの授業でした。又ある教室では、いろはの日本語を教えています。子供連れでこられる人も居られるようでした。見学の終わりに給食のうどんをご馳走になり、韓国の人が作った本場仕込みのキムチは本当に美味しかったです。2日目の7日、今の夜間中学の現状をどうすべきか、どうしたらよいか、等のディスカッション交流会です。外国の人達がたどたどしい日本語で話すのを聞き、札幌は自主夜間中学であれ、ある意味恵まれている方かな、と思いました。しかし北海道でも夜間中学の存在すら知らず、もし知ることが出来てもこの広い地では、通うこともままならない人が大勢居るのじゃないか、と想像します。もっともっととたくさんの人に知らしめ、公立の夜間中学をこの地、北海道にも出来るように頑張って手伝いが出来たらよいと思っています。
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