全国夜間中学校研究大会
全国夜間中学校研究会
「すべての人に義務教育を!」専門委員会 研修交流会 参加報告
『埼玉に夜間中学をつくるための集い』
に参加してきました!
■主催:すべての人に義務教育を!専門委員会
■会場:さいたま共済会館(埼玉県さいたま市)
■日時:7月23日(土)午後1時30分〜午後4時30分
■参加者:約70名(夜間中中学生、教師・スタッフ、市民)
*札幌遠友塾からは井上大樹(2年・スタッフ)が参加しました。
埼玉県では毎年20〜60名の夜間中学生が、となりの東京都の公立の夜間中学まで通って学んでいます。それにも関わらず埼玉県内には公立の夜間中学がなく、そのためにたくさんの人が学ぶことをあきらめています。この現状をなんとかしようと、「埼玉に夜間中学をつくるための集い」が開かれました。
▲議員のみなさん
北は北海道、西は兵庫県、南は横浜市から、さらには国会議員、県議会議員、市議会議員の方もかけつけました。
なかでも、東京都の夜間中学に通っている方や卒業生の話から、近くに通える学校がないことがどんなに不便かよくわかりました。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
電車やバスを乗りつぎ何時間もかかる通学で帰宅は深夜になります。そのため、仕事や家事もしている方は疲れがたまることがあっても、とれることはないそうです。また、交通費も月に何万円とかかり、とてもお金がかかります。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
さらには、
他の
県から
東京都の
夜間中学に
通うためは、
東京都で
仕事をしているという
条件があります。これは
学校に
行けなくて
仕事にありつけなくて
苦労している
方々にとっては、
傷口に
塩をぬられたような
気持ちになるとのことです。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
埼玉県に住んでいる夜間中学生・卒業生は、日本人高齢者、外国から来た方、不登校を経験した若者など様々です。多をくの困難をのりこえて学ぶことができた方々は、その後高校に通ったり、学校の先生になったりと、人生が大きく変わっています。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
しかし、ある
卒業生で
高齢者の
方の「もっと
若いときに
通えればもっとたくさんの
希望をもてたのに。」という
悲鳴にも
近い
叫びに
私たちは
心を
強くうたれました。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
埼玉県では「川口自主夜間中学」が活動をはじめて26年がたちます。しかし、「川口自主夜間中学」では公民館を借りての授業が週2回しかできず、埼玉県内からは通える人も限られています。それでも、外国から来た方が安心して日本の言葉と生活について学べ、学校に居場所がない子どもたちの唯一の心のよりどころになっています。
▲埼玉県から東京都の
夜間中学生・卒業生
「埼玉に夜間中学を作る会」では、このような状況を川口市や埼玉県の教育委員会に訴えています。しかし、なかなか行政の理解は得られていないようです。
▲「埼玉に夜間中学を
作る会」代表
「
埼玉に
夜間中学を
作る
会」の
代表は、「
学校に
行けなくて
苦労している
方々のためにも、
埼玉県と
埼玉県内の
市町村が
協力し、
夜間中学をつくるよう
訴え
続けます。」と
今後の
決意を
述べました。
この集いに参加して、北海道だけでなく夜間中学に行きたいと思っているすべての人が通え、十分に学べるようにしていきたいと改めて思いました。今後も、札幌遠友塾は全国の夜間中学との交流を続けていきます。
▲ 会場の様子
*こちらに掲載している受講生及びスタッフの文章・写真・音声は、本人の了解を得て掲載しています。
*著作権法で許されている私的使用のための複製や引用などを除き、複製・転用するさいは、必ず事前に札幌遠友塾にご相談ください。