全国夜間中学校研究大会
第56回 全国夜間中学校研究大会参加報告
2010年度
研究大会に参加して心に残ったこと
森田正治さん(2年スタッフ)
今年56回目を迎えた研究大会は、12月2日(木)、3日(金)の2日間、東京の江戸川区立小松川第二中学校で全国から体験発表や分科会報告を持ち寄り開催されました。
全体会では、早稲田大学の宮崎里司さんの「日本語教育の現状、および夜間中学の役割と展望」の表題で記念講演が行われました。
その後、生徒体験発表・領域別、教科別分科会・学校見学・交流会などが行われました。
大会の中で、心に残ったことを2,3あげてみたいと思います。
ひとつは、生徒体験発表のなかで、広島・観音中学校の大田さんから「夜間中学で学んで、字が書けるようになり、生きがいをもって生活できるようになりました。夜間中学の事をもっと早く知っていればと残念です」と述べられました。改めて、夜間中学の役割の大きさを実感させられました。
二つ目は、小松川第二中学校の学習の一環で行っている「みんなで語る会」の事です。自分の主張をみんなの前で、日本語で発表する学習です。前に出てくる生徒は、朝鮮の人あり、中国の人あり、また、様々な理由で日本に来られた人たちでした。
びっくりしたのは、ひとりひとり、しっかりした日本語で自分の主張をしたことであり、その内容が前向きで、自信に満ち溢れていました。
夜間中学で単に、日本語を学ぶだけでなく、生徒さん達は人間としての尊厳の大切さを学んでいるんだとひしひしと感じました。
かなりハードな日程でしたが、充実した時間を過ごすことができました。
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