全国夜間中学校研究大会
第56回 全国夜間中学校研究大会参加報告
2010年度
■日時:2010年12月2日(木)、3日(金)
■場所:東京都江戸川区立小松川第二中学校
郵便番号132-0035 江戸川区平井3-20-1
■参加者:
安藤尚子(遠友塾3年受講生)、井上大樹(遠友塾代表)、井上エリカ(遠友塾スタッフ)、森田正治(遠友塾スタッフ)、伏見裕子(遠友塾スタッフ)、泉雅人(北海道に夜間中学をつくる会)、谷岡みどり(北海道に夜間中学をつくる会)、計7名
大会主題
全国夜間中学校研究大会の第1回は京都・洛東中学校での開催でした。その後、第2回は東京・足立区立第四中学校、第6回は東京・大田区立糀谷中学校、第13回は東京・八王子市立第五中学校、と過去4回の学校開催の記録が残っています。そして、今年の第56回大会は東京・江戸川区立小松川第二中学校を会場として44年ぶりの学校開催となります。
公立夜間中学校の歴史を振り返ると、戦後の貧困と混乱の中、就労や家事等で昼間学校に通えない人の学びを保証する場として出発しました。その後、成人の日本人、在日韓国・朝鮮人、元不登校の若者、引揚帰国者、難民、移民、新渡日外国人など、時代の変化とともに夜間中学校の生徒層も移り変わり、多くの人たちの生活を支え進路を切り開くための学びの場として、夜間中学校がその役割を果たしてきました。
日本の全国には、まだ百数十万人の義務教育未修了者(非識字者を含む)がいると言われていますが、2006年には日本弁護士連合会より「学齢期に修学することのできなかった人々の教育を受ける権利の保障に関する意見書」が出され、2008年の第54回全国夜間中学校研究大会(八王子大会)で私たちは義務教育が広く保障されることを目指し、「すべての人に義務教育を!21世紀プラン」を採択いたしました。一昨年は北海道の旭川遠友塾や愛知県の名古屋識字学級が開設、昨年は北海道の函館・釧路や千葉県の柏市に自主夜間中学が開校しました。このように公立夜間中学校の設置されていない地域では、義務教育未修了者の切実な学びを求める声に応えるべく、自主夜間中学や公立夜間中学校の増設に向けた取り組みが広がってきています。
今回の大会主題は
「夜間中学校の実態から教育の課題を明らかにし、義務教育未修了者の人権としての学ぶ権利を保障しよう。」と設置しました。
▲ 生徒体験発表
▲ みんなで語る会(安藤さんの発表)
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