全国夜間中学校研究大会
全国夜間中学校研究会
「すべての人に義務教育を!」専門委員会 研修交流会 参加報告
『一日も早く
千葉市に夜間中学校開設を!』
■主催:すべての人に義務教育を!専門委員会
■日時:2010年7月24日(土) 午後1時半〜4時半
■会場:千葉市文化センター
■遠友塾からの参加者:
札幌遠友塾:受講生の伊藤フサ子さん、スタッフの横関さん、横山さん
北海道に夜間中学をつくる会:共同代表工藤さん、事務局長泉さん、飯塚さんの6名
千葉市では、2006年度から「第2次五か年計画」に、夜間学級設置の検討が盛り込まれていました。本年度5月に市教委は、「中学校夜間学級に関する検討のまとめ」がだされました。
その結論はつぎのようです。
5年間にわたる関東の結果、夜間学級に求めるニーズの変化、国や県の見解、他政令市の設置状況を等を総合的に判断すると、現時点では千葉市中学校夜間学級は設置できない。
わたしたち参加者も千葉市教委のその結論を聞いて残念に思いますが、これからねばり強い市民運動により、1日も早く夜間中学校が開校するのを願っています。
▲ 体験発表をする伊藤さん
集会では、公立夜間中学校の生徒さん、卒業生、自主夜間中学からの体験発表がされました。
札幌遠友塾からは伊藤フサ子さんが体験発表をしました。
* * *
こんにちは。伊藤フサ子です。私は小さい頃から脳性小児麻痺で学校にいかれなかった。学校にお願いにいったけれど、「だめだ」っていわれて。手が悪いから、書くのが大変だった。
いまは学校にいかれるようになって、少しずつ書いたりできるようになって、文章を書けるようになりました。みなさんの力をかりて…。みなさんの手
をかりて、ここにもこられるようになったし。みなさんに
感謝です。これからも少し、少し、勉強したいなって思っています。
今の学校もすごくいいのだけど…階段があるから…みなさんの手をかりていかせてもらっています。
私は、やっぱり、一番こうして学校にこられるってことが一番感謝です。だから、ここにこられるのも、私は寝ないできました。
とても学校はすごくいいと思います。だから、いくつになっても80歳になっても勉強はしたいなって思って。少し、少し、パソコンを覚えるようになった。
楽しみがたくさんもらえるようになりました。これからもがんばります。
* * *
翌日(25日)は、「えんぴつの会」と交流しました。富沢さん、初山さん、三好さん、古海さん、三浦さん、見城先生、関本先生などとこれまでの体験を話し合いました。
▲ えんぴつの会のみなさん
▲ 札幌遠友塾
NHKのテレビ番組「生活ほっとモーニング/もう一度学びたい」(2008年4月8日)で取り上げられた伊藤フサ子さんの作文を読んで、えんぴつの会から励ましの手紙を送られました。それに返事を書いて交流がつづいていましたが、今回、初めてお会いして話し合うことができました。
みなさんから、「とっても美人だね!」とほめられ、伊藤さんは「今は本当に幸せです。逆に、もったいない!ここに、こられるだけでも感謝です。みんなに感謝です!」とお礼を述べていました。
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