大阪守口第三中学校との交流
2007年5月
遠友塾じっくりクラスと大阪守口第三中学校夜間学級との間で、生徒同士の手紙を通じた交流がありました。
これは、第52回全国夜間中学校研究大会(2006年12月7日)で、じっくりクラスの桑山玉枝さんが義務教育を受けられなかった体験を、特別報告したことから始まりました。
この体験発表を聞いた大阪の夜間中学の先生が、この文章を
手に入れたいと申し出られ、守口第三中学校でも授業に取り入れられました。
授業でこの体験文を一緒に読んだ守口第三中の生徒さんたちから、本年2007年5月にその感想を手紙にして送られてきました。
国語の授業で桑山さんは、スタッフの助けをえながらも、手紙を、声にだして読み、読めない漢字は書く練習をしながら読みました。札幌と大阪、遠く離れていても、学校に行けなかった境遇は同じで、今学べる喜びのこもった手紙を、桑山さんは「私と同じ・・・」と涙を拭きながらすべてを読み終えました。
その後、守口第三中のクラス全体への返事を出すため、桑山さんは手紙のお礼を口述し、それをスタッフが書き留
めました。それをもとに、
桑山さんは何度も練習を繰り返し、手紙を書き上げました。
この76歳にして生まれて初めて書いた手紙は、夏休み前の守口第三中に届けられました。この返事に、5月に桑山さんに手紙を書かなかった人たちの中には、自分も書きたかったな、という声もあったと伝えられました。
このことを通じ桑山さんは、思いのこもった文は人の心を打つと感じとったようです。
二学期始め、桑山さんは多くのスタッフに暑中見舞いの手紙を出し、またその返事を受け取った喜びがこの夏休みの一番の思い出だと話してくれました。
こうした「体験発表」の広がりから、じっくりクラスでは、「文章を書き授業で発表する」ことを二学期の国語の課題にした受講生もおります。
そうして、わたしたちは、今後もこのような「文章を読み、文章を書く」交流がつながり、広がっていくことを願っています。
■ 体験発表を聞く
『
私と
遠友塾』
桑山玉枝さん
・
音声 MP3ファイル(15.1MB)
▲桑山さんの体験発表
▲札幌遠友塾からのあいさつ
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