札幌遠友塾自主夜間中学 20年の集い
生活体験発表
山川 允子 さん(3年クラス)
こんばんは、山川允子と申します。
私は3年生で、今年で5年目です、16期生で、生まれは昭和18年生まれです。生まれるときは大吹雪で前も見えないので「朝まで待て」と言われたそうです。その私が2〜3歳のとき、<はしか>という病気がうつっていたのに分からず、もらい湯に行き、そこで沈んでしまったのです。あわてて兄さんと父さんと二人でお医者さんをつれてきて、ようやく息をふきかえしたそうです。初めは生きかえってホッとしたんですが、前とぜんぜんちがってボーッとして、魂がぬけたようになったので、どう育ててよいか分からなくなったようです。いつまでも話をしないし、話をしてもかえってこないし、仕事もとろくさいので、父が腹がたつと暴力をするようになりました。私は学校へ行っても先生の言うことが分からないので、勉強はぜんぜんできませんでした。
遠友塾へ入ってみて、先生やスタッフの人たちに熱心に私たちに教えてくださり、本当にありがとうございます。国語の太宰治の『走れメロス』や金子みすゞさんのうた、あのちょっと好きなうたあるんですけれど、いいでしょうか。弁天島という「うた」です。(拍手)
弁天島 金子みすゞ
「あまりかわいい島だから
ここには惜しい島だから
貰っていくよ綱つけて」
北の国の船乗りが、
ある日笑っていいました。
うそだうそだと思っても、
夜が暗うて、気になって、
朝はお胸もどきどきと、
駆けて浜辺へゆきました。
弁天島は波のうへ、
金のひかりにつつまれて、
もとの緑でありました。
こういううたです。それと、数学の正負の意味、黒字と赤字ということが分かったこと、英語の「私の1日」 I eat fish and miso-soup for lunch.(私はお昼にお魚とミソ汁をのみます。)などがわかったこと。社会、人が生きていくために食べ物、植物と動物、住むのに木材、洋服にせんい、植物、があるのを知りました。
それからへたですが、詩をよろしいでしょうか。(拍手)
おどけ ようせい
どんなときも たえてがんばる 心
どんなときも 人を大切にする すなおな 心
どんなことも 真っすぐで明るい 心
私の願いをきいてくれたなら
あなたのねがいを かなえてあげる
さあ 君のばんだ
心のキズ
世の中で きずつき なやみ 苦しんだ
そのすべてをおしながし
清い水として 心に流れる
遠友塾のそこ力
心の水のすがすがしさよ
ひとみ
あなたのおくに のぞいた光
その光の中に ひとすじの道がある
じゅんすいで けだかき心
その心にふれたしゅんかん
はじける しあわせ
無 題
工藤先生の小さな小石を川にポチャンと落してそれを見たら
それはだんだん大きくなりました
あなたのなげた小さな石が波紋として広がる
なんだかそれは、みんな手をつないでいるようだ
大きく 大きくなあれ
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